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2018.06.05LIDET

Special Interview vol.2 ヨシタツ選手
「組んでいても長州さんとの闘いになると思います」

7.10後楽園ホール
POWER HALL 2018 -Battle of another dimension-
特別企画 THE インタビュー 第2弾

長州力プロデュース興行7・10後楽園ホール大会のメインで大日本プロレスの“マッスルモンスター”関本大介とともに長州のパートナーを務める“ワールドフェイマス”ヨシタツ。新日本プロレスからプロとしてのキャリアをスタートさせた当時、若手にもかかわらず長州とのタッグを何度も経験している。その後、WWEスーパースターとなり日本へ定着してから初のリング上における再会となるわけだが、本人はどのような意識を持ってこの試合へと臨むのか。(聞き手・鈴木健.txt)

<若手時代はパワーホールで入場できたのが嬉しかった>

――先日、週刊プロレスにて長州さんとの対談が掲載され、読ませていただきました。昔のことを細かく憶えておられましたね。
ヨシタツ 対談することになって、思い出してから臨みました。でも俺にとって長州さんは大きい存在なので、思い出そうとしなくてもずっと頭の中には入っていたんで、時系列を整理しただけでしたね。
――面と向かって長州さんと密に話すことは、新日本プロレスへ在籍した当時もなかったですよね。
ヨシタツ そうですね、今回が初めてでした。やっぱり緊張しました。WWEに在籍した当時、ハリウッドスターとかロックアーティストとかすごい人たちに会っていますけど、それでも緊張するのが長州さんですよね。
――一番近いのはビンス・マクマホンですかね。
ヨシタツ ああ、同じぐらいの緊張でした。でも長州さんは長州さん。
――密に話してみて、若手時代の印象との変化は感じましたか。
ヨシタツ 自分の中では変わらなかったです。若い時と同じ感覚。長州さんがこの10年でどう変わられたかというのも知らなかったですし、テレビの露出が増えたというイメージはあってもプロレスの現場ではお会いしていなかったので、2007年のあの当時から何も変わらなかった。
――長州力プロデュース興行へのオファーが来た時は、どんな気持ちでしたか。
ヨシタツ 対談でも言いましたけど、理由はどうあれ指名してもらったことが嬉しかったんです。なんとなく思いついただけなのかもしれないし、フリーとしてやっていて大変だろうからと思ったからかもしれないし、こいつを使いたいという理由かもしれないし、そこは聞いてないのでわからないんですけど、それがどうであろうと嬉しかった。
――プロ入りする前から長州さんのファンだったことを明かしていましたが、いつぐらいの長州さんを見ていたんですか。
ヨシタツ 中学校ぐらいだから…闘魂三銃士が台頭してきたのに対し、カベになっていた頃ですね。
――プロレスファンはそういう場合、若い方を応援するものですがヨシタツさんはカベとして立ちはだかる方に惹きつけられたと。
ヨシタツ もともと長州さんとグレート・ムタのファンだったんです。タイプは真逆ですけど、存在感のレベルが突出した2人に惹かれて。福岡国際センターで長州力vsグレート・ムタの一騎打ち(1992年8月16日、IWGPヘビー級&グレーテスト18クラブ王者・長州にムタが挑戦)があって、ムタが勝ったあと消火器をブチまけたじゃないですか。ああいうのが俺、大好きで。
――存在感というのがプロレスを見る上で大きな要素だったんですね。
ヨシタツ 最後に相手を倒す時のリキ・ラリアットの迫力ひとつをとってもすごいじゃないですか。自分もそういう存在感のあるレスラーになりたいと思っていたんで、長州さんから受けた影響は大きいですよね。
――そんな存在が、入門後は自分の日常の中へいることになります。
ヨシタツ そこは新日本に入った時点で感覚を変えた部分がありました。ファンの時の自分で接していたら嬉しくて仕方がなかっただろうけど、プロとして、仕事してという意識が若い時からあったんで。そこは違う気持ちで偉大な先輩というとらえ方をしていました。ホントふとした時、ファンの頃に抱いた長州さんの存在を感じるぐらいで。天下の長州力が推してくれていたんで、それにはファンだったからとかじゃなく絶対に応えなきゃという思いでやっていました。ただね…やっぱり『パワーホール』で入場するというのは感慨深いものがありましたよ。ファンとしてリングの外で聴いていたのが、その曲で入場するんですから、想像してみてください。たまらないですよ。
――自分の入場曲よりもパワーホールの方が嬉しかったと。
ヨシタツ そうです。
――ヤングライオン時代からタッグパートナーに抜てきされる機会が多かったわけですが、自分のコーナーに長州力が控えているというのも、それだけでプレッシャーですよね。
ヨシタツ それはありました。でも、このチャンスを逃してなるものか!という思いが強くて。長州さんと組むということは当時の上位陣との対戦になるわけで、とにかくそのチャンスをモノにしたいという思いでやっていました。
――試合後は長州さんからアドバイスを受けていたんですか。
ヨシタツ それがですね、こちらから聞きにいったんですけど長州さんは「いいよ」としか言わないんです。褒められたことしかなくて、気持ち的な部分が出ているからいいと。たぶん、技術的なことをあげたら、ありすぎて言う気になれなかったんだと思います。
――一つひとつ指摘したらキリがないと。
ヨシタツ 「今の時点でのおまえはそれでいいよ」という意味での「いいよ」だったと俺は受け取りました。そりゃあわかりますよ、自分でも。若手に対し長州さんが手放しでいいなんて言うはずがないと思っていましたから。そういう感じだったんで、俺は長州さんに怒られたことがないんです。珍しいですよね。

<6人分の物語が詰まっているから歴史的なことが起こるかもしれない>

――今回、6人タッグマッチで組むことになりますが、やはりヨシタツさんは先ほど出たように存在感の闘いを意識されていますよね。
ヨシタツ まず、長州力vs秋山準という対立軸があるわけじゃないですか。ビッグネームの初対決で、大学試合の先輩後輩…そういうので注目されているわけですけど、だからといってそれに消されたらダメですよね、あとの4人が。ある意味、組んでいても長州さんとの闘いにもなるわけで、反対側コーナーに立つ3人だけが相手ではないということです。認めてもらうというより、認めさせるという気持ちでいきます。
――試合が終わったら、久々に「長州さん、今日はどうでしたか?」と聞きにいきますか。
ヨシタツ いきますよ…どうしよう、今まで一回も怒られたことがないのに今回怒られたら。
――相手チームの3人はいずれも絡んだことがあります。中でも黒潮“イケメン”二郎選手とは東京愚連隊でタッグを結成し、ヨシタツさんもジャケットを着てノリノリでした(2017年11月15日、新宿FACE)。
ヨシタツ WWEで完全にエンターテインメントに寄った試合をやってきたんで、ああいうのは嫌いじゃないですから。さすがに長州さんの前でアレはできないですけど、俺はどんなスタイルにも対応できると思っているんです。ただ、イケメン選手はそれだけじゃないですからね。身体能力がじつはものすごく高いんで、その部分で警戒しています。ただでさえなんとしてでも持っていこうとするタイプですけど、そこは持っていかれないようにするためのことを考えていますんで。
――橋本大地選手とは全日本プロレスの世界最強タッグ決定リーグ戦で対戦しています(2017年11月28日、横浜ラジアントホール)。
ヨシタツ それまで橋本大地というプロレスラーを見たことがなかったんで、親父さん(橋本真也)のイメージを重ねて見ていたところがあったんです。でも、じっさいにやってみて親父さんとは全然違うんだなということがわかって。ただ、あの偉大なる橋本真也の血を引いているだけに、なんでもソツなくできる才能にあふれた選手だなと思いました。
――橋本真也さんとは新日本在籍時はスレ違いだったんですよね。
ヨシタツ 橋本さんがZERO-ONEを旗揚げしたのが2001年で、俺が新日本に入団したのが2002年でした。接点はなかったんですけど、ZERO-ONEの若手の方を介して「時間がある時、飲みにいこう」とお誘いを受けたことがあったんです。まだ寮に住んでいたので時間の自由が効かず実現しないまま終わっちゃったんですけど。
――会ったことがないのに誘われたと。
ヨシタツ 名前を覚えてもらっていたかどうかまではわからないんですけど「あの棚橋じゃない方の岐阜のやつ」っていう認識だったようです。橋本さんも岐阜出身なので、同郷の人間が入ったというのは知っていて、それで今度どうだ?ってなったらしくて。お会いしたかったですよねえ。地元へサイン会に来た時、いきましたもん。
――その息子と対戦する時代になったんですね。
ヨシタツ 長くプロレスを続けていくと、そういういくつものストーリーが絡み合うんですよね。秋山さんともシングルで1勝1敗ですけど、この前のチャンピオン・カーニバルでは自分が負けているんでリベンジするチャンスでもあるし。関本選手も横にいるとまんまLOCK UP(リキプロ主催興行)じゃないですか。だから長州さんを含め3人の名前が並んでいるのを見て、懐かしさを覚えたし。まったく無関係の人間ってひとりもいないんですよね。そうした中でプロレスはナマモノですから、臨機応変に対応していく中で何かが生まれるということを長州さんに習ったんで。ナマの感情がなければ、プロレスでいいものは生まれない。かつてZERO-ONE時代の崔領二とやりあった時も何もないところから、その場でお互いが抱いた「この野郎!」という感情から始まったんです。それこそがまさに長州さんのプロレスだと思います。
――なるほど。
ヨシタツ それが6人分詰まったカードなんですから、当日やってみるまでどうなるかなんてわからない。だからこそライヴで見てほしいわけです。これほどの関係性が絡み合うんですから、もしかすると歴史的なことが起こるかもしれない。それは現場でなければ味わえないです。

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